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口腔機能低下症
- 西荻窪・杉並歯科では、人生100年時代に向けた歯科治療を地域の皆さまにご提供しています。この日本人の長寿化にともなって、平均寿命と健康寿命に大きな隔たりがあることが問題となってきました。
- 実はお口の不健康(口腔機能の衰え)により食事の量や形態が制限されることで、食事の栄養バランスに偏りが生じます。その結果として全身の筋肉の衰え、フレイル(心身の緩やかな衰え)や、サルコペニア(日常生活に影響のある筋肉の衰え)に繋がることが報告されています。
- 筋力・筋量は 50歳を超えたあたりから低下しはじめ、70歳を超えるとご自分でも自覚するようになると言われています。そのため、子供から大人まで生涯を通じて口腔の健康を維持していくことが大切です。
- 引用 : 日本歯科医学会 (口腔機能低下症に関する基本的な考え方) 2024 より
- 口腔の健康に対する意識や意欲の低下、栄養状態の悪化、筋力の低下によって、活舌の低下、食べこぼしや軽度のむせなど口腔機能が軽度に低下している状態です。さらに、口腔機能が低下すると、低栄養、サルコペニアのリスクが増加し、口腔機能低下症や口腔機能障害に陥ります。
- 加齢・疾患・障害などの様々な要因によって、口腔衛生状態・唾液分泌・舌や口唇の運動機能・咀嚼や嚥下機能などの口腔機能が低下している状態です。歯科治療や口腔衛生指導、口腔機能訓練を行うことによって、機能の向上や低下を防ぐことが可能です。しかしながら、放置していると口腔機能障害をもたらし、全身の健康までに影響をきたします。
- 口腔機能低下症の7つの症状(口腔衛生状態不良,口腔乾燥,咬合力低下,舌口唇運動機能低下, 低舌圧,咀嚼機能低下,嚥下機能低下)のうち,3 項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。
- 1. 口腔衛生状態不良
お口の中の衛生状態を細菌(微生物)の量と舌苔で評価します。 - 2. 口腔乾燥
お口の中の乾燥状態を湿度と唾液の量で評価します。 - 3. 咬合力低下
計測器(歯科用咬合力計)で噛む力を評価します。
残っている歯数を一定の基準で算定し評価します。 - 4. 舌口唇運動機能低下
検査用の発音発語を用いて評価します。 - 5. 低舌圧
舌の力を舌圧測定で評価します。 - 6. 咀嚼機能低下
主にグミゼリーを用いて咀嚼能力を測定し評価します。 - 7. 嚥下機能低下
飲み込む力を嚥下検査または質問票にて評価します。 - 口腔機能の問題について管理計画を作成し,口腔機能の問題および管理計画について患者さんにご説明します。口腔機能低下症と診断された場合は、口腔機能低下の進行を予防して、その機能を維持・回復する管理計画をお作りします。全身的な栄養状態、またお口の機能が維持されているか、回復に向かっているかを、約6ヶ月ごとに評価して継続します。患者さんご本人とご家族の協力と理解のもと、この口腔機能管理は実施されます。